小夜里

高齢猫まあちゃんの日記

まあちゃんの安全地帯

まちゃんの癒しの場

まあちゃんは、怖い思いをしてからトイレの上にのる事が多かった。

 

寒いだろうに。

 

確かに駐車場の下のコンクリートの上にずっといたのだから、寒さは凌げるし餌はある。

しかし、せっかく暖かい家の中に来たのだから少しでもくつろいで欲しかったが、

まあちゃんにとっては地獄の場所なのかも知れなかった。

今は何も出来ずただ見まもることにした。

 

テレビで猫には必ず隠れる場所を作ってあげるとストレスが軽減すると言っていた。

 

家のマルには沢山の隠れ場所があるが、まあちゃんにはケージしかない。

私はとりあえず、大きな段ボールでキャットハウスを作っり、

中にバスタオルを敷き置いてみた。

ケージの扉を外し部屋のドアを閉めて、まあちゃんが気兼ね無く移動できるように配慮した。

 

暫くして様子を見に行くと見事に段ボールのキャットハウスに入っていた。

安心した。

やっぱり冷たい猫砂の上にいると思うと可哀想でしかたなかった。

 

まあちゃんは、もうケージには入らず段ボールハウスで過ごすようになった。

私はホームセンターに行き、大きめのホカホカしたキャットハウスを購入した。

 

まあちゃんは果たして入ってくれるだろうか?

心配もあったが置いてみた。

すると、またまた移動して入ってくれたのである。

入ったらすぐに段ボールハウスは撤去した。

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キャットハウスに移動したまあちゃん

 

 

まあちゃんは、とても気に入ってくれたように思えた。

ご飯はキャットハウスの前に置き退出していた。

少しでも安心して食べられるように部屋のドアも閉めた。

 

キャットハウスはまあちゃんの癒しの安全地帯となった。

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ぐっすり寝るまあちゃん

 

しかし、全く慣れることも無く毎日が過ぎていってしまう。

これでは、もし病気になったらと思うとどうすれば良いのかわからない。

だからといって、また無理にネットに入れるなんて事も出来る勇気もない。

これ以上、まあちゃんに嫌われるのだけは避けたかったのである。

 

悩んだ末に、セミナーの方に相談してみた。

ご飯も私がいると食べないし、キャットハウスからは出てこない事を伝えると、

「あなたが居るときに餌を食べられる用にしないとダメよ。居ないときに食べさせていたら、いつまでも慣れないよ。ご飯の時も寝るときも一緒にしないと。

そうすれば、段々慣れてくるから。」

と言われた。

私は、直ぐに自分の寝床をまあちゃんの部屋に作り早速今日から一緒に寝ることにした。

 

その日の夕方、ご飯をまあちゃんの前に置き見ていると、全く出る気配も無く時間は30分以上過ぎていった。

一時間たっても出てこないので、心を鬼にして餌を下げる事にした。

猫は2日食べなくても大丈夫だから、お腹が空けば必ず食べるから大丈夫とは聞いていたが、気の毒でしかたなかった。

 

夜になり、私が寝ると気になりトイレも行く様子は無かった。

しかし、突然ざーざーと音がして見るとまあちゃんがトイレにしていた。

 

まあちゃんがトイレに行くときは私の横を通り、たどり着かなければならない。

勇気を振り絞り、音をたてず必死にトイレで用を足したのだろう。

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キャットハウスからトイレまでの道のり。

しばらくすると部屋を走り回る足音がして、マルが走り回っているのかと思うと、ドアの前に黒い長い尻尾があった。

 

私が起き上がると颯爽とまちゃんはキャットハウスに戻った。

ご飯食べていないのに元気で良かったと安心した。

 

翌朝もまあちゃんは食べず、昼にずらして出してみるが全く出てこない。

「このままじゃ死んじゃうよ。風邪も治らないし心配だよ」と、

まあちゃんに話しかけた。

夕方も同じだった。

まあちゃんと私の我慢大会だった。

 

次の朝、餌を用意して定位置におき、どうすれば食べてくれるかを考えた。

いつもなら餌を置き、

「まあちゃん、ご飯だよ」とすぐ近くで見ていた。

しかし、まあちゃんは奥に入り出てこない。

なら、少し離れた場所で見守ろうと思い1メートル離れ声かけをせずに待ってみた。

すると、

まあちゃんは、恐る恐る出て周りを見回し出てきた。

低姿勢で尻尾は垂れていたが、お尻をキャットハウスに入れながらも餌を食べてくれた。

私はあまりの嬉しさに「まあちゃん食べてくれるんだね!」

と叫んでしまった。

すると、まあちゃんは急いでキャットハウスに逃げ込んでしまったのである。

あ~後悔しても遅いが、ドジ丸出しである。

こんなに情けないことはない。

しかし、まあちゃんの風邪も気になり、どうしても食べさせたかった私は

キャットハウスの中に器を入れて

「まあちゃん食べなさい」と言うと、尻尾の上に手が当たっていたが気にすることなく、まあちゃんはペロリと完食してくれた。

これで、少しは前に進む事が出来た。

 

夜中になり、どこからか「くしゅんくしゅん」聞こえた。

私は気にすることなく朝を迎え、まあちゃんの餌を準備した。

昨日と同じ状態で置いて離れると、今日は直ぐに出てきて食べてくれた。

すると、フガフガと言う音がする。

何かと思っていると、まあちゃんの鼻の音であることがわかった。

「あ~かなり詰まってるね」と見ると食べながら苦しそうである。

だが、全て食べ終わるとキャットハウスに戻り毛づくろいを始めた。

昨日のくしゃみは、まあちゃんだったのかと確信した。

 

そういえば、捕獲したときにワクチンを打たなかったのを思い出した。

あの時打っておけば良かったのにと後悔したが、あとの祭りだった。

 

私はセミナーの方にメールし、まあちゃんを捕獲したときに行った病院で連れて行かなくても薬が貰えるかを聞いた。

「あそこの病院なら大丈夫。貰えるから。」

と返事が来た。

私はホームページを確認し日曜日の午前中は開院していたので、行くことにした。

 

その病院は自転車でちょっと頑張れば行ける距離だが、タクシーでは行ったことがあるが、自転車では行ったことがなかった。