小夜里

高齢猫まあちゃんの日記

~TNR活動~簡単に捕獲出来ると思うな! 駐車場のねこ

 怪我をしたオス猫

ある日、電話があった。

 

「怪我をしていて、なかなか捕獲できない子がいるのだけど

捕獲の手伝いに来れない?」

と連絡がセミナーの方からきた。

 

頼んで来たのは、私がまあちゃんを捕獲するときから指導してくれた師匠だった。

 

私は、まあちゃんもマルも寂しい思いをさせたくなかったので極力は外出は控えるようにしていた。

最近はマルもまあちゃんと離れた場所ではあるが、近付いて見守ってくれることも増えたので、そろそろ2匹お留守番させても大丈夫かなと思った。

出来るだけ主人が居る時間の夜ならば問題もない。

外での捕獲の経験はしたことがなかったので、受ける事にした。

 

その捕獲場所は駐車場。

 

餌やりを以前からしていた女性からの依頼だった。

「怪我をしている猫がいるけど、自分ではどうしていいかわからない」と知り合い経由で区役所に連絡があり、私の師匠に依頼がきたそうだ。

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首に大きなケがをしている猫

 

そこには他に7匹の猫がいた。

苦情など一切無い地域で、住民が猫に興味が無いのか有るのかさえもわからない場所だった。

 

2日前に既に4匹捕獲したそうだが、すんなり捕獲器に入ってくれて終わったらしい。

 

だが今回、私が手伝う残りのは、授乳中の母猫、黒猫、怪我の猫の3匹。

夜、18時30分に捕獲メンバーと待ち合わせをした。

捕獲の準備を始めた。

捕獲器のなかに新聞紙敷き、一番奥にアジの開きとカリカリを置き、今回は捕獲器の板を猫が踏むと扉が閉まる捕獲方法だ。

 

私はいつも紐で操作して扉を閉じていたので、今回は大丈夫なのかと不安もあった。

 

捕獲器をセットして待っていた。

初め猫たちは、お腹が空いた様子で近づいて来た。

餌やりさんの役割は重要で、捕獲器のある方に猫たちが来るように頑張って声を掛けてもらった。

 

猫たちは一斉に餌やりさんの方に走り寄ってきた。

「よし、いいぞ!このまま上手く捕獲器まで来てくれれば!」

と、全員が祈った。

しかし、そうは行かない。

そこが、猫の特徴でもあるかの様に一斉に他に走りさっていった。

「あ~なんで~」

と落ち込んで諦めている訳には行かない。

 

もしかしたら、既に誰かに餌をもらっていて空腹ではないのかも知れない。

そうなると、捕獲の難易度はかなり高くなる。

 

いろいろ悩んだ末に捕獲器を暗い車の場所に移動して見ることにした。

移動してる間も近くで猫たちは見ている。

 

今、捕獲器の鍵フックが降りて扉がガシャンと閉まれば一貫の終わり。

ドキドキが止まらなかったが、やるしかない。

 

静かにそ~と捕獲器を移動し何事もなく設置できた。

「さあ!猫ちゃん、来て!」と心の中で祈った。

が、全く来る様子は無い。

 

まだまだ諦めない!

餌やりさんを呼び捕獲器の入り口まで呼びながらカリカリを落としてもらっった。

初めは近寄る事は無かったが、

「あっ!そこなら食べても安全にゃ」と思ってくれたかの様に、捕獲器の一歩まえまで怪我猫ちゃんが来た。

 

この子は絶対捕獲しなければいけない。

怪我が悪化してしまったら、死んでしまうかもしれない。

私は手を合わせて、「お願い!大丈夫だから」と祈るように念じていた。

すると、ゆっくりゆっくり捕獲器に一歩、真ん中へ一歩、そして一気に餌のある一番奥へ!

ガシャン!!音が鳴り響いた。幸いな事に他に捕獲予定の子は居なくなり見られる事は無かった。

 

「よし!入った!」と叫ぶと皆が一斉いに来た。

捕獲器に入った怪我猫ちゃんは、クルクル回って鳴き叫んでいた。

急いで布で覆い車に乗せた。

 

「あ~良かった。これで先生に診てもらえるね」と皆で安堵した。

 

怪我をした猫ちゃんは、何とか捕獲器にうまく誘導して入ってくれた。

 

もう1匹結局は坂の下に降りてしまい、あと一匹は授乳中の母猫なので、子猫をどこかに隠してしまっているので、もし捕獲してしまうと子猫たちが死んでしまう可能性もあるので今日は捕獲は見送る事にした。

 

坂の下に降りてしまった黒猫ちゃんは警戒が非常に強く捕獲がなかなか進む事はなかった。

餌やりさんも一生懸命声を掛けて呼び、捕獲器まで来るものの周辺を周り離れてしまうを繰り返していた。

時間も9時30分をまわり今日はこれ以上は無理だろうと、黒猫ちゃんに餌をあげてもらい後日改めて捕獲する事となった。

 

 

今回は、何故かアライグマや首輪をした飼い猫が来て野良猫が逃げるというハプニングもあり1匹しか捕獲することができなかった。

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アライグマ出現!

 

でも、心配していた怪我の猫は捕まったので明日病院に連れて行くこととなった。